128tkのブログ

がんばり、ま

街の明かり

前半戦。っていうくくりでしてたけど、長くなるから分けていくことにしたよ。

♡一応時系列♡

 

 

1つ目は北海道に降りたとき。8月7日、21時。

 

船酔いが治りつつ(この船酔いについては何個か前の「初長時間フェリー」を読んでほしい)北海道らしい(夏なのに)冷たい空気を浴びながら寝床(公園)まで15キロ程漕いでいる道中のこと。降りた港から1番近い公園まで1時間30分かかるのが北海道。遠い♡

 

北海道はほんとうに建物が少ない。走ったのが工場地帯だから余計に少ない。草原がnキロも先まで広がっている。道は実際広いが、視界の広さが道をさらに広く感じさせる。聞こえるのはタイヤの音と服が擦れる音と息だけ。1時間30分ですれ違った車は2.3台だったはず。

 

コギコギ。

 

電灯はほぼ無くて、光っているのは自転車のライトだけ。このライトに反応して道の両側から何かが飛び出してきそうな雰囲気がプンプン。いや北海道で動物はあかんって。これが車に乗っているのなら素晴らしいナイトサファリになるのに。今動物に会うのは絶対に嫌だ。

 

コギコギ。

 

怖さ(若干寂しさ)まぎらしのために音楽をかけて歌いながらいくことにした。お気に入りの曲を流し歌いながら20分。曲の合間にザザーッと波の音が聞こえた。波の音?!

いつのまにか海沿いを走っていた。海沿いか〜。

 

歌うのを辞めてパッと前を見ると寝床があるであろう街の明かりが遠くに見えた。近そうで確実に遠い。まだ着かないってわかる距離。

 

すると次の曲で羊文学のOOPARTSのイントロが流れた。(聞いたことがない方は今すぐ是非是非聞いて欲しい)

この神秘的(神秘的以外の何かもある気がするけど思いつかない、というかこの時は神秘的に感じた)なイントロが、広すぎる視界がいつのまにか心地よさより恐怖に変わりかけていたこの状況に完全にマッチして、鳥肌たった。

 

体の中にズァーッて音楽が入ってきて、侵食されてるけどそれが気持ち良すぎる感じ。

なんか泣きそうになった。波の音を聞いてからここまで10秒ちょい。

 

その瞬間思いっきり自転車漕いでた。まだ遠いから体力持つわけないのに全力で漕いでた。漕ぎたくてめちゃめちゃ漕いだ。

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1分後、もう無理と思うと同時に、さっきあった出来事が印象的すぎてもう一回出会いたいと思った。その時は鳥肌じゃなくて心臓の音がガンガン聞こえた。こういう瞬間のために色んなところに行ってるんじゃね??

 

コギコギ。

 

おわり。